◆高気密・高断熱住宅がなぜ求められているのか?

高断熱・高気密住宅の歴史は、1973年のオイルショックがきっかけです。その後、1978年には、北海道から「北欧の【高断熱・高気密住宅】視察」がおこなわれました。つまり、高断熱・高気密住宅の歴史はこの25年ほど前からのことです。

オイルショックがきっかけとなったのは、石油高騰により、灯油費用が大きくなった寒冷地(北海道・東北地方)において、灯油の使用量を極力減らすためです。北欧住宅(高断熱・高気密住宅)の智恵を導入しようと考えたのです。

この「高断熱・高気密住宅」は、なかなか関東地方では普及しませんでした。いろいろな住宅雑誌で「高断熱・高気密住宅」が「当たり前」のように登場しはじめるのは、この5年ほどです。

省エネの為に快適性を犠牲にする必要はありません、これからの住宅に求められることは、快適と省エネの両立!貴重なエネルギーをいかに上手に活用するかなのです。




オイルショック
1973年10月、第4次中東戦争をきっかけに石油危機が世界を襲った。石油価格が2ヶ月で約4倍に値上がりし、わが国の経済も大きな影響を受け、「狂乱物価」と「マイナス成長」を経験する。トイレットペーパー買いだめ騒動や、ガソリンスタンドの休日休業、新聞の減頁などが起きた。また、1979年には第2次の石油危機が訪れた。
石油危機を契機に、政府は石油備蓄の強化をはかるとともに、代替エネルギーの利用や研究に力を入れはじめた。通産省が、太陽・地熱・石炭・水素などのエネルギー開発を目指して74年度から取り組んだ「サンシャイン計画」がその一例である。(この石油危機と、公害問題、この二つを主要な要因として、1970年代は日本の科学技術における大きな「転換期」となった。)他方、国民には「省エネルギー」が呼びかけられ、1980年には「省エネルック」なる服装も売り出された(が、あまり流行らなかった)。


※提供 玉川住宅総合研究所(玉川建設)